日々の潜水・撮影活動の中でキラリと光ったシーンをまとめてみました
マツダイの見事な処世術


ゴミが吹きだまった湾内。
そこに浮かんだ枯れ葉に目がとまった。

オレが近付くと、微妙な間合いを保ってツツーッと遠ざかる枯れ葉。
よーく見ると、それはマツダイだった。

ストロボ光を当てて、はじめてそれが魚だと分かる。
オレの会いたい魚の5本の指に入るほど憧れていた魚が、今目の前にいる。

実はこの魚に会うのは先月初め以来2度目。
今回は入念に撮影をすることが出来た。



あ~、バレちゃったのね。

さすがのマツダイ君も、観念したのかくるっと身をひるがえしてオレを正面から睨みつけた。
目と目が離れてて、けっこうひょうきんな顔をしている。

未成魚のみが、こうして温暖海域の沿岸で枯れ葉の擬態をして過ごし、成魚は深場に移動すると言われている。
シーラカンスをローラーにかけて伸ばしたような古代魚の雰囲気ムンムンのいでたち。
体の色合い、そして虫食いの跡のような模様。
誰かから学んだ訳ではなく、DNAに刻みこまれた「枯れ葉に擬態」という生き抜き戦術。

見事だ、見事すぎる!
彼らの愉快な処世術に、大自然の奥深さを思わずにはいられない。


[2013年9月20日、西伊豆にて撮影]

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