
水温が13℃台まで落ち込んだ。
東北や北海道で普通に潜っているダイバーには笑われてしまいそうだが、冷たい。
この冷たい海で、タカノハダイの赤ちゃんと一緒にシュノーケリングを楽しんだ。
成魚は伊豆のあちこちで普通に見ることが出来るが、着底前の幼魚を観察できることは珍しい。
良く見ると、お腹に寄生虫をくっつけている。
驚かさないように慎重に間合いをとって、約10分間並んで泳いだ。
最初、襲われるのではないかとお尻を向けていた赤ちゃんも、次第にオレを信用してくれるようになり、全身をさらけだして被写体になってくれた。

しばらく観察していると興味深いことに気が付いた。
お腹の色がだんだん黒ずんできたのだ。

黒ずみは次第にお腹全体に広がってきた。
数分間の間にめまぐるしく変わる体色変化がどのような意味を持っているのかは分からないが、きっと生き残りのために必要な変化なのだろう。
「腹黒い」というとニンゲンの世界ではあまりいい意味では使われないが、可愛い赤ちゃんの表情を見ていると、とんでもない。
一生懸命に生きている小さな命、ガンバレ!
[2014年1月25日、西伊豆にて撮影]
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