日々の潜水・撮影活動の中でキラリと光ったシーンをまとめてみました
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震災後の東京湾-海底液状化の現状
本当は一週間前に潜る予定だったけど、地震直後でこの一帯は津波注意報が発令中でボツ。
そして今日、震災後初めて東京湾に潜ってみた。
そこは、ヘドロ舞い散る灰色の世界だった。





透視度は、波打ち際は1m、それ以外は50cmといった感じ。
まず目に飛び込んできた生き物は、クラゲたちだった。
カミクラゲ(上写真)のしゃれたフリル、アカクラゲ(写真下)の深紅の傘の模様が眩しい。



このあたりは、他から運んできた人工の砂浜になっているが、地震による液状化の影響からだろうか、海中ではご覧のとおり階段状に砂が流出しており、浅場(画面右側)は砂が残っているものの、深場(画面左側)はヘドロと化している。



手ですくってみると、たちまち煙のように周りの視界を遮る。
このあたりの海底も、地震によりゆすられて、砂の下に隠されていた泥が液状化現象で上がって来たようだ。



そんなヘドロの海底に、カニが一匹死んで横たわっていた。
それ以外何も見えない。



救いだったのは、海面下をヨロヨロと、生まれたばかりのカサゴの赤ちゃんが泳いでいたこと。
こんな極限の海でも、確実に命のバトンは受け継がれている。

原発の事故で大気中に放出され続けている放射能が心配だ。
事故現場で不眠不休で放水を続けている消防庁や自衛隊の方々のご努力には本当に頭が下がる。
でも、制御できなくなった3号機、4号機の炉心に穴があき、大量の塵が大気中に放出されようとしているのは紛れもない事実。
風や雨で運ばれ蓄積された放射能がこの海にも流れ込もうとしている。
この海でたくましく生きている生き物たちのゆくすえはどうなるのだろうか。
そして、最終的に汚染された食物を食べるしか選択肢の無くなった人間はどうなるのだろうか。

あー、恐ろしや。

ところで、皆さんは3月11日の地震の時、どうしてましたか?
私は、海ではなく、たまたま東京・市ヶ谷のビル8階のクリニックにいた。
午後2時48分、いやー、揺れた揺れた。揺れ幅もそうだが、揺れた時間が長かったこと。
ロビーのテレビが左右に走るのを看護婦さんが必死に抱きとめている。
気を取り直して、院長先生の診察結果を聞く際にも余震が襲ってきた。
院長先生も仕事どころではない。
なんとかクリニックを出たのが3時半。
出たとはいってもエレベータは全部止まっているので、非常階段をとぼとぼと降りて行った。
みんなふうふう言いながら、階段を上り下りしている。

途中、4階付近で、70すぎ?のおばあちゃんが踊り場でへたりこんでいた。
聞けば、8階のクリニックに行くところだという。
なんだか気の毒になってきて、背負って8階まで連れて行ってあげた。

ビルの外に出てみると、皆、呆然として歩道が人で溢れかえっている。
もちろん電車も動いていない。
しょうがないので自転車を借りて、とりあえず新宿まで行ってみることにした。

なにぃ、京王線が終日運休?
そうか、しゃーない。
結局、市ヶ谷から八王子まで40キロ近くを自転車をかっ飛ばして帰ることとなった。
歩道は帰宅難民のサラリーマンたちで大渋滞、車道は高速を使えなくなった車でこれまた大渋滞。
そんな間を縫うように自転車をぶっ飛ばす。
結局3時間ちょっとを大爆走。
あー、ケツが痛くなった。

でも同じような距離をマラソンランナーは2時間半で走っちゃうんだよなー。
その距離を体で実感してみて、アスリートの偉大さを思い知る。

おっと、話が脱線。
帰宅してみると、戸棚が倒れて食器類の半分が割れてしまっていた。
その他上のものが落ちてきて、狭い我が家は足の踏み場もない。
でもその後、次々に明らかになってきた、東北の悲惨な地震と津波の災害の惨状を見るにつけ、我が家の被った被害など全く取るに足らないものだった。

被害に遭われた皆さまには、本当に謹んでお見舞い申し上げると共に、被災地の一刻も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
本当に、明日は我が身だ!!

今となっては、なんだか遠い昔のような気がするが、まだ一週間ちょっとなんだね。滅多に経験のできない、貴重な出来事だったことは、間違いない。今までどれだけ恵まれていたか、どれだけいろんなことを気にしないで生きてきたかってことを思い知った。
 
こんな非常時でも、おとなしくきちんと列をなし、順番を待ち、罵倒を浴びせる人もなし、電車が止まってしまうような普通でない状況でも、けんかや略奪が起こるわけでも暴動が起こるわけでもなく、みなただ黙々と歩いている。みんな本当に辛抱強いというか、なんだかスゴみすら感じた。新聞に、外国人がこれを見て驚嘆したという記事が載ってたっけ。
 
テレビでは刻々と悲惨な映像が流されている。これを見て、我々は何をすべきか。仕事がある人はしっかり働いて、勉強する人はしっかり勉強して、決して買いだめに走らず、しっかり食べて、しっかり眠って、自分の中にパワーを充電して、元気になること!大した被害を受けていないオレたちの大切な仕事は、自分が元気になって日本を元気にすることじゃないのか!

元気があればなんでもできる。でも、無理はしないでね。
そうだ、これでいこう!!


全ての写真:[2011年3月20日東京湾にて撮影、D90、TOKINA AT-X107DX]

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