日々の潜水・撮影活動の中でキラリと光ったシーンをまとめてみました
おかえり!ボンテンガエル


濁って薄暗い海中。
そんな砂原に大きなけろっちのペアがいた。

体が大きいほうのメスのお腹は、パンパンに膨らんでいる。
カミさんの尻にひかれた状態の、体が小さくて気弱そうな色白のオス。
メスからの猛烈アタックの迫力に、目がテン!



産卵口をオスの体にスリスリして、猛烈アタックは続く。



「まあまあ、そんなに挑発しないでくれよ。こうやって手でマッサージしてあげるからさ。」

そんな会話が聞こえてきそうな、仲睦まじい様子をオレにイヤというほど見せつける。

でも、そんな様子に微笑みつつも、オレは焦っていた。
このペアの前に張り付いて、はや30分が経過。
そろそろダイブコンピュータの数字と、残圧計の針との残酷なバトルが進行している。

ああ、もうダメだ。
時間がない、戻らなければ・・・。
2人そろって中空に旅立って産卵、放精する様子を撮影したかったなぁ。

後ろ髪を引かれまくって、泣きながらその場を後にした。

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実はこの後日談・・・

翌日の朝、マリンサービスに行ってみると、店長のシュウさんと顔を合わせるなり、「あの、白いカエルアンコウ、ボンテンガエルじゃないっすか?」との話になりびっくり仰天。
ボンテンガエルとは、昨年下半期に長期にわたってダイバーたちを楽しませてくれた、このあたりではちょっとは名の知れた伝説のカエルアンコウ。
このところ失踪していて、その存在が心配されていた。

帰宅して、急いで過去の映像を見てみる。



これが、昨年9月に撮影したボンテンガエル。
こんな状態で、何カ月もロープの中層に陣取っていたっけ。



よぉ、お帰りなさい。
しばらくぶりだね。
この海で、また命の生きざまを見せてくれるんだね。
楽しみだなぁ。


上3枚:[2012年7月15日、西伊豆にて撮影、D90、TOKINA AT-X107DX]
4枚目:[2011年9月18日、西伊豆にて撮影、D90、TOKINA AT-X107DX]
5枚目:[2011年10月9日、西伊豆にて撮影、EOS5DMarkII、100mmMacroUSM]


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