日々の潜水・撮影活動の中でキラリと光ったシーンをまとめてみました
大海に繰り出すメガロパ幼生


前日の大荒れから一転、この日は朝から無風ベタナギ。
面白い光景が水面下で展開されていた。

それは、カニのメガロパ幼生が大海に繰り出して移動している姿。
小さな小さなその姿に似合わず、両腕でがっしりと水面を掴み、カッと両目で空を見上げながらスルスルと滑るように海面を移動していく。

なんと省エネで合理的な移動方法なんだろう。
太古の昔からこうやって彼らは種を拡散し、繁栄してきたんだね。

その圧倒的な知恵に、オレは感動しながら見入ってしまった。
気が付いたら潜り始めて3時間を超えてしまっている。
集中したせいでヘトヘト、精魂尽き果ててしまった。

カニというよりは、まだプランクトンといった言い方が似合う彼らだが、その生き方はとても興味深い。
研究室の顕微鏡で撮影された彼らの姿はこれまで幾度と見てきたが、まさかこうやって自然の彼らの生態を観察できるとは思ってもみなかった。



両手を高く掲げながら、次第に遠ざかっていく姿を見送った。
逆光に透けて見える彼のシルエットがとても美しい。

水温は冷たかったけど、心の中はホクホクの一日だった。


[2013年1月27日、西伊豆にて撮影、EOS5DMarkII、100mmMacroUSM]


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