日々の潜水・撮影活動の中でキラリと光ったシーンをまとめてみました
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トビウオ幼稚園-命の攻防


今年のお盆前後、湾内の凪いだ海面にはこれまで紹介したように多くのトビウオたちの姿がみられた。
みんな、これから大海に旅立っていく前の赤ちゃんたち。
この湾内が、彼らの幼稚園になっている重要な場所であることが分かる。

お盆も終わろうとするこの日も、海水浴エリアを仕切るロープに沿って、赤ちゃんたちがお散歩中だった。



そこに、数メートル先から目にもとまらぬ速さで突っ込んできたのは、小さなアオリイカ。
果たして、園児のトビウオが一匹犠牲になった。

襲われるトビウオも、襲うアオリイカも、今年生まれたばかりの赤ちゃん。
まだ幼いとはいえ、生き残っていくための野生の本能をフルに発揮して弱肉強食の世界を繰り広げる。

翻って、人間の世界では、「倍返しだ!」と叫びながら上司に対して悶々と鬱積した不満や恨みを晴らすドラマが高視聴率だとか。
主演の俳優の上目遣いの目は、憎しみに満ち満ちている。
自分を虐めるものに対して強烈な仕返しをして、またその報復を受ける。
こうやってお互い無益な殺し合いをする戦争への土壌が醸成されていくのかもしれないね。

トビウオやアオリイカの赤ちゃんたちがもしも喋れたら、「ニンゲンって、低次元なことで争ったり悩んだりするオカシな動物なのね。」と呆れているかもしれない。
そして彼らは今日も、自然の摂理に逆らうことなく、弱肉強食の美しいドラマを静かに繰り広げているのだ。


[2013年8月17日、西伊豆にて撮影]


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