日々の潜水・撮影活動の中でキラリと光ったシーンをまとめてみました
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ユウレイイカ登場


このところ高い水温が続いていたが、ここにきてようやく水温が16℃まで下がってきた。
深海から栄養に富んだ冷たい海流が上がってくるとともに、やってきました、深海性の生き物たち。

この日、浅場で見られたのは、普段は200m~600mの深海に棲むというユウレイイカだ。

ユウレイイカの特徴は何といってもその腕のユニークなこと。
10本の腕のうち、極端に太い腕と、これまた極端に細い腕を持つ。
そしてその腕が光るというのだ。



上の写真は、触腕と呼ばれる細長い腕を垂らしたところ。



触腕の先には太い部分があり、吸盤が4列になって並ぶ。



左上に伸びるのは、第4腕と呼ばれる太い腕。
この腕に等間隔に並んでいるのは発光器。
黒い点々のように見えるのがそれで、全部で55個の発光器が並んでいるそうだ。

ちなみに右下に伸びる細い触腕にも黒い点々が見えるが、これも発光器で、40個並んでいる。



それにしてもガラス細工のような見事な吸盤だ。
体のメラニン色素胞が大きくなったり小さくなったり、色の濃さがクルクル変わる。



こちらは違う個体。
胴体をかじられて、先っぽが無くなっている。
死んでいるのかと思って指先で触ってみたら、吸盤でぎゅっと吸いついてきた。



そしてこれまた別の個体。
水深10mを漂っていた。
これはもう、腕をもがれてボロボロの体だ。



暫く観察していたら、犯人たちが現れた。
よってたかってユウレイイカの腕をついばむキタマクラたち。

キタマクラがユウレイを襲う。
少々濁った仄暗い海底の、おどろおどろしい現実。

こうやって、このユウレイイカはその一生を終る。

この2日間で、合計3個体のユウレイイカを見ることができた。
この次は発光の様子を見てみたい。

貴重な深海生物との濃密な出会い。

こんな出会いの場を提供してくれた豊饒の海に感謝だ。


[2016年1月19、20日、西伊豆にて撮影]


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